合掌
「つながり」の中に生かされて
手が合わさるということ。そこに、「つながり」の中に生かされている私に出遇う。“我”という殻に閉じこもり、拳を硬く握りしめていた、私の手がひらき、合わさっていくこと…。迷惑をかけずには、生きられない私であると気づかされ、頭が下っていく…。
「ごめんなさい…」。そして、「ありがとう」。
お礼を申さずにはおれない姿になる。
これまで、どれだけの「ごめんなさい」「ありがとう」があっただろうか…。そして、これからも。「つながり」の中で生かされているからこそ、お互いが支えあって生きて往く。
この阿弥陀さまからの大いなる“プレゼント”を大切にする姿が『合掌』の姿なのです 。
「灯」「華」「香」の 三つのはたらきより、 合掌の姿がある
灯
私に届く〝光〟と〝ぬくもり〟
ローソクの 灯は、阿弥陀さまの 「 智慧 」 をあらわします。「智慧」 とは “光” です。その光は、私の迷いの闇を隈なく照らし、このいのちに輝きを届けてくださいます。また、灯には“ぬくもり”があります。そのぬくもりは、私の固く閉ざされた心を、解きほぐしてくださいます。
華
私に届く〝やさしさ〟
お供えする花を 「仏華」といいます。阿弥陀さまの「慈悲」をあらわします。美しい花を咲かせているのは、見えない大地の中の “恩”があるからでしょう 。「仏華」を通して、 阿弥陀さまの“やさしさ”に出遇い、 私の『いのちの華』を咲かせた“恩”に感謝しましょう 。
香
私に届く〝親心〟
お香より 、 『お浄土』からの香しい薫りが私を包み込み、“安心”を届けてくださいます。母の慈愛の思いが幼子の安心となるように 、阿弥陀さまのお心が、不安でいっぱいのこの身を、決して見捨てないと抱きとってくださる。 そこに、 大いなる安心をいただくのです。